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展覧会情報
第79回コレクションテーマ展
開催中の展覧会

​乙女の祈り展

2023年1月7日(土)〜5月7日(日)
【重要】臨時休館日のお知らせ

以下の日程で、臨時休館させて頂きます。

3月18日(土)、19日(日)

 *学会開催のため

4月1日(土)、2日(日)

 *設備点検修理のため

ご迷惑をお掛け致しますが、

​ご了承くださいませ。

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 高畠華宵(1888-1966)が描いた少女はとても多彩です。

少女雑誌や婦人雑誌には、「華宵好み」と呼ばれた粋なセンスで洋服や和服を着こなした美しい乙女たちが、表紙・口絵・挿絵・広告絵などに登場していました。現在のSNSやゲーム、

テレビなどヴィジュアルによる娯楽がなかった当時にあっては、雑誌というメディアは人々が社会の動向や教養、娯楽を得ることができる数少ない手段の一つでした。特に多感な思春期の女性たちにとって、華宵の絵はファッションのお手本であり、

憧れの対象であり、自分を投影して共感するイメージでもありました。

 明治維新による近代国家構築の過程で、日本は強烈なジェンダー政策を推し進め、教育現場でも男児女児を区別した学校教育を行なっていました。富国強兵政策のもと男児には国家への忠誠心を、女児には良妻賢母思想を中心に教育が行われていました。こうした価値観は大正時代になっても受け継がれ、やがてそれは戦前の忠君愛国精神へと繋がっていきます。他方で殖産興業政策のもと、合理性と新奇性を求めて近代的な社会構造、生活スタイルを意欲的に西洋から取り入れた結果、大正期にはそれが大衆レベルにまでかなり浸透してきました。

このような急激な社会の変革期にあって、女性たちはどのような生活を送っていたのでしょうか。学校で理想的女性教育、雑誌や書籍から得る新しい時代の女性の生き方、日々の生活での出来事、思春期特有の悩みや煩悶など、社会が女性に求める在り方と個人の思いは必ずしも合致するものではありません。

 今回の展覧会では、大正時代の乙女たちの祈り(夢や願い)について考えていきます。悩み相談や少女双六には、当時の世相や人々の思いが反映されています。大正乙女たちは華宵作品に何を見ていたのか、彼女たちのささやかな祈りを感じて頂ければ幸いです。

【展示内容】

 

(第1展示室)

 華宵が描いた少女作品と当時の少女・女性雑誌に掲載された

「悩み相談」を抜粋し、大正乙女のスタイルと心のありようを展示します。

 

(第2展示室)

 大正時代の少女文化には「異国趣味(異国への憧れ)」が濃厚に反映されて

 います。また人魚や胡蝶など、乙女たちの幻想世界への傾倒を華宵作品と

 共に紹介します。

 

(第3展示室)

 戦前期、新年の新聞・雑誌には双六が附録としてついてました。そこには

 当時の世相や価値観が反映されています。華宵が描いた双六(2点)を

 含む、大正双六を展示します。

 

【展示作品】

 高畠華宵作品・・・約200点

 大正時代の資料(双六・楽譜など)・・・約30点

 

【体験コーナー】

 大正時代の双六(複製)で実際に遊ぶコーナーです。

(展覧会詳細)

  

 

 展覧会名: 乙女の祈り展

 会  期: 2023年1月7日(土)〜5月7日(日)

 開館日 : 毎週土・日曜日/

       但し1月22日、3月18日19日、4月1日2日は臨時休館

 開館時間: 11:00〜17:00(入管締切は16:30)

 入館料 : 一般500円

       中高大学生、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方400円

 

 【お問い合わせ】

791-0222 愛媛県東温市下林丙654-1

高畠華宵大正ロマン館

(tel) 089-964-7077

kasho@almond.ocn.ne.jp

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