高畠華宵没後60年
第85回 コレクション・テーマ展
華宵のまなざしをたどる 展
ーひとりの画家の内なる風景ー

1966年7月31日、高畠華宵は78年の生涯を閉じました。2026年の今年は、華宵没後60年となります。
1888年(明治21年)に愛媛県宇和島市の商家に8人兄弟の3番目、次男として生まれた高畠華宵は、母の影響で絵を描くことに興味を抱きはじめます。高等小学校を卒業後は関西で日本画の勉強に取り組むことになります。明治39年末には上京し、お伽芝居に参加したり、日本画の画塾に通ったりしますが、しばらくして資金がなくなり、日雇い労働に従事するなど厳しい生活苦を味わいました。明治44年に知り合いの紹介で津村順天堂の婦人薬「中将湯」の広告を手がけるようになったことで、画家としての道を歩み始めます。大正から昭和戦前の頃には全国津々浦々にまで華宵の名前が知れ渡るほどの人気挿絵画家となりました。やがて終戦を迎え、社会が変化していくにつれ、華宵はだんだんと忘れられた存在となり、仕事も減っていきます。
高畠華宵の人生は決して順風満帆ではなく、家族関係に悩み、絵画制作への飽くなき欲求と成功を夢見ながら、理想と現実のギャップに悶々とするひとりの画家としての華宵の人生は、華宵が残した華やかな作品世界とどのように呼応しているのでしょうか。
今回の展覧会では、華宵の生涯を丁寧に追って紹介していきます。様々な年代に描かれた作品に加え、実家に宛てた書簡や雑誌のインタビュー記事などを読み解きながら、華宵のまなざしがどこを、何を見つめていたのかを考察します。それは単なる伝記的回顧ではなく、一人の画家の感受性に触れる試みです。華宵は何を見つめて、何を残したのか、没後60年のいま、改めて華宵の人生を問い直すことは、揺れ動く時代を生きる今の私たちを見つめ直すことにつながるのではないかと考えています。


(展示内容)
華宵の生涯を時代ごとに分けて、その時代ごとの生活ぶりや作品制作について、
作品や書簡、写真、愛用品などを通して紹介し、華宵の心の動きや葛藤、理想など
について、考察していく。
① 幼少期・少年期(誕生〜13歳) ② 画学生時代(14歳〜18歳)、
③ 苦難時代(19歳〜22歳) ④ 画家デビュー時代(23歳〜28歳)、
⑤ 人気最盛期(29歳〜42歳) ⑥ 日本画時代(43歳〜59歳)、
⑦ 戦後リバイバル時代(60歳〜69歳)⑧ 渡米・帰国・貧困時代(70歳〜75歳)、
⑨ 愛老園・最晩年期(76歳〜78歳)

関連イベント
会期中のイベント情報です。
詳細とお申し込みはコチラから。
【哲学カフェ@カフェカショー】
*7月11日(土) 16:00〜
(テーマ)ふるさと
*9月19日(土) 16:00〜
(テーマ)繰り返し
【リーディングカフェ@カフェカショー】
*8月22日(土) 16:00〜
大正時代の短い戯曲や小説を
声に出して朗読します。
読む本は後日お知らせします。
(展覧会概要)
〈展覧会名〉 華宵のまなざしをたどる 展
ーひとりの画家の内なる風景ー
〈会 期〉 2026年6月27日(土)
〜9月23日(水・祝)
〈会 場〉 高畠華宵大正ロマン館
〈開館日〉 毎週土・日・祝日
(ただし7月25・26日は臨時休館)
〈開館時間〉 11:00〜17:00(入館締切は16:30)
〈入館料〉 500円(一般)
400円(中高大学生)
400円(65歳以上/障害者手帳をお持ちの方)
