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第81回コレクション・テーマ展

華宵エロス

2024年3月23日(土)〜6月23日(日)
毎週土・日曜日・祝日開館(11:00〜17:00)
(但し5月5日は臨時休館)

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 華宵の少年少女イメージは、しばしばエロティックであると言われます。エロスとは単に性的行為や性的表現をさすのではなく(特に現代日本ではこの俗物的な意味合いで使われることが多い)、古代ギリシャから連なる西洋哲学においては、超越的なものへと向かう崇高さをもつ根源的な愛の形の一つとされています。華宵作品から醸し出されるエロスは、決して前者の俗物的意味合いが強いものではなく、むしろ後者の崇高な世界を指向する形而上学的なエロスに近いと考えられます。

 華宵の美少年美少女たちが醸し出す色気や妖艶さは、見る側の想像力と結びつき、様々な幻想を呼び覚まします。画家の合田佐和子は華宵の美少女の足裏についた砂から人魚を想起し、劇作家で俳優の唐十郎は、華宵の美少年の背景に満州の広大な雪原を夢想しました。

 今回の展覧会では、高畠華宵作品から感じられるエロスについて考えてみます。表現の特徴を分析することから、華宵が影響を受けたヨーロッパの19世紀末芸術との関連、さらには戦後、華宵の影響を受けた数々のアーティストやその作品について考察し、華宵的エロスの謎に迫ります。

 目まぐるしく変化する社会の中で、即物的な現象や嗜好に翻弄される私たちは、今一度立ち止まって、人間の根源的な精神について思いを馳せる時間が必要なのではないかと考えます。本展覧会がその思索の一助になれば幸いです。

【会期中イベント】

哲学カフェ@カフェカショー

(復活:21世紀幻想耽美の会)

  • 一つのことについて、じっくりと考え、議論し、熟考する時間です。目先の現象に流されがちな生活の中で、少し違うベクトルへ心を向けてみませんか?

  • 全3回に通底するテーマは「人間の本能またはHuman Nature」です。

  • いつもはあまり考えない事柄を考えることで、自身の施策を深め、他人の意見を知ることで、新しい気づきを得る時間となれば幸いです。

  • 「話すのが苦手!」という方は、聴講だけの参加も可能です。

 

(第1回)2024年4月20日(土) 16:00〜 テーマ:恐怖

(第2回)2024年5月18日(土) 16:00〜 テーマ:幸福

(第3回)2024年6月22日(土) 16:00〜 テーマ:欲望

 会場:カフェカショー(高畠華宵大正ロマン館喫茶コーナー)

 参加費:500円(ドリンク+茶菓子)/定員:10名程度

 テーマに関する書物や品物などございましたら、ご持参ください。

 (予約優先)089-964-7077

                     kasho@almond.ocn.ne.jp

新館蔵品 初公開のお知らせ

2024年3月、高畠華宵大正ロマン館に

新しい作品が7点加わりました。

 

(内容)

  • 挿絵の原画7点/大正14年〜昭和3年頃の作品

  • 『少女画報』という少女雑誌に掲載されていた挿絵の原画

 

(特徴)

  • 高畠華宵の人気最盛期の挿絵原画である

  • 挿絵の原画はほとんど残されていなかった 

  ↪️ 当時は著作権の概念が普及しておらず、

    原画は華宵の元には戻らなかった。

    編集部で読者プレゼントにしたり、

    勝手に持ち帰ったりするのが一般的だった。​

  • 挿絵画家として最も脂が乗った時期の作品。
  • 細密で流麗な線描、写実的で美しい人物表現が特徴的。

  • 原寸大の挿絵原画=従来は少し大きめに描き、印刷で縮小。

  • 印刷についての指示があり、華宵の妥協を許さない姿勢がうかがえる。

原画7点は、「華宵的エロスの謎」展で

​初公開します!

 展覧会名 : 華宵的エロスの謎

 

 会  期 : 2024年3月23日(土)〜6月23日(日)

 

 会  場 : 高畠華宵大正ロマン館

 

  入館料 : 一般500円、中高大学生400円、

        障害者手帳をお持ちの方400円

        65歳以上の方400円

 

  開館日 : 毎週土・日曜日・祝日

        (但し5月5日は臨時休館)

 

 開館時間 : 11:00〜17:00(入館締切は16:30)

 お問い合わせ

 791-0222 愛媛県東温市下林丙654-1 

  高畠華宵大正ロマン館

  (phone) 089-964-7077 

  (E-mail) kasho@almond.ocn.ne.jp

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